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保育士が退職届を書く前に知っておきたい注意点を4つ紹介!退職願との違いも徹底解説

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保育士の仕事に慣れてくると、だんだんとキャリアアップや自分に合った環境を求めて退職を考える方も多いでしょう。しかし、正社員として働いている場合、退職届および退職願を提出するなどやらなければならないことがたくさんあります。

そこでこの記事では、保育士が退職届を書こうと考えたときに知っておいていただきたい注意点から退職届と退職願の違い、具体的な書き方の例まで解説していきます。記事の後半では、退職届を提出するときの細かいマナーなども紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

1.保育士が退職届を書く前に知っておきたい注意点4つ

退職届は、保育士が現在勤務している職場を辞めるために必要なとても重要な書類です。そのため、これまでに退職届を書いたことがない方は、実際に書き始める前の段階で以下の注意点に気をつけましょう。

1-1.退職届の提出期限を就業規則で確認する

退職届の提出は、原則どのタイミングで提出しても問題はありません。しかし、保育園によっては事務処理や新しい人員の補充などを考慮して、退職届の提出期限を設けている場合があります。

したがって、退職を意識し始めた段階で就業規則を確認し、退職日から逆算していつまでに退職届を提出するべきかを確認しておきましょう。ちなみに就業規則については、以下のように労働基準法で定められています。
“常時十人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。”
引用:労働基準法 | e-Gov法令検索

つまり、就業規則の作成は「保育園内に10人以上の労働者が勤務していることが条件」となっているため、小規模の保育園では就業規則がないところもあるでしょう。その場合は、自身が退職を希望する日から1ヶ月〜2ヶ月前を目安に提出するのがおすすめです。

1-2.一般的な退職届の書き方を知っておく

前述したように退職届は、保育士が現在の職場を辞めるための正式な書類です。したがって、スムーズに処理されるように一般的な退職届の書き方を知っておく必要があります。

具体的な書き方については見本を示しながら後述しますが、退職届一つをとっても「表題」「退職日」「退職理由」「勤務先の法人名」などさまざまな項目を記載しなければなりません。さらに、横書きか縦書き、各項目を記載する間隔などにも配慮します。

そのため、事前に退職届の書き方を知らないと正しく処理されないこともあるので十分注意しましょう。

1-3.退職届は「1〜2ヶ月前」を目安に提出する

民法上では、退職届など雇用契約解除の申し出について以下のように定められています。
“各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。”
引用:民法 | e-Gov法令検索

つまり、退職する際の退職届や申し出については、退職日から起算して「2週間前」までに行えば良いということです。しかし、それでも前述しているように、退職届は就業規則などによる保育園側からの規定がなくても「1ヶ月〜2ヶ月」前までに提出することをおすすめします。

理由は、担当業務の引き継ぎや新たな人員の配置、各種事務処理などを考慮するためです。例えば、いきなり「退職したいです。」と言われてもすぐに代わりとなる人員を配置できず、業務自体に悪影響を与えてしまう可能性が高いでしょう。

もちろん退職すること自体は、保育士の自由であるため何も問題ありません。しかし、子どもたちや信頼して預けている保護者の方々への配慮は一番に考えるべきです。そのためにも、引き継ぎもせずいきなり退職を申し出るのではなく、ご自身が職場を去っても業務が問題なく続けられる状態で退職するようにしましょう。

1-4.引き継ぎ資料なども同時に作成する

保育士が1人退職するということは、担当している業務を後任の保育士に引き継がなければなりません。したがって、退職届を作成するときは引き継ぎ資料も同時に作成しておくと良いでしょう。

例えば、普段から担当している業務を行う上で気をつけている点や使用している道具やデータなどの場所を紙面上に書き起こしておくのも効果的です。言葉による引き継ぎよりも見てわかるような工夫をして引き継ぎを行うことで、担当変更後の不要なトラブルを防ぐことにもつながります。

「自分は退職するから」という意識ではなく、保育園を利用している子どもや保護者のことを第一に考え、退職しても円滑に仕事が回るように配慮することが社会人としてのマナーであることを忘れないようにしましょう。

2.退職届と退職願の違いとは?

退職届と退職願の大きな違いは、退職が確定しているかいないかです。退職届は、「◯月◯日に退職いたします」という形で記載するため、すでに退職することが保育園側も了承し、確定しているときに提出します。

一方、退職願は保育士が現在の職場を退職したいという「希望」を伝えることが趣旨になっているため、退職願を提出した時点では退職は確定していません。このように保育園側も了承して、保育士の退職が決まっているかどうかが退職届と退職願の大きな違いです。

また、保育園によってはわざわざ退職願を提出させず、口頭で退職の相談を受けたことを退職願とする場合もあるため提出しないことも多々あります。ただし、口頭での受理の場合は聞き間違いなどによるトラブルも発生するため、正式な書類として退職届は退職前に必ず提出するようにしましょう。

2-1.公立保育園に勤務する保育士は「辞表」の提出が必要

民間企業が運営している保育園などの場合は、前述した退職願もしくは退職届を提出しますが、公立保育園に勤務している保育士は公務員扱いとなるため「辞表」の提出が必要となります。

書き方や提出するタイミングも退職願や退職届と変わらないため、公立保育園に勤務する場合のみ名称が辞表に変わると思っていただければ大丈夫です。

3.退職届の書き方を4ステップで解説【見本あり】

ここでは、実際に退職届の書き方を項目別に分けて解説します。注意点も合わせて説明しますので、以下の見本を参考にしながら書いてみてください。

退職届の書き方を4ステップで解説【見本あり】

3-1.①表題と一人称を記載

まずは、退職届という表題と自分自身の一人称として「私儀」または「私事」と記載します。表題については、本文のフォントサイズに比べてやや大きめに設定しておくと良いでしょう。

また、パソコンを使って退職届や退職願を作成する場合は、重要な書類であることを考慮して、フォントはゴシック体等ではなく明朝体にしておくことをおすすめします。

3-2.②退職理由と退職日を記載

退職届に記載する退職理由は、詳細に書く必要はないため自己都合で退職する場合は「一身上の都合により」という書き方に統一しましょう。したがって、「引越しに伴い」や「転職のため」などの記載は必要ありません。

また、退職日の記載については和暦と西暦どちらでも問題ありませんので、ご自身が書きやすい方を選択して記載します。ただし、縦書きで書いているため日付などの数字表記は、必ず漢数字を使うようにしてください。

3-3.③退職届を提出する日と氏名を記載

本文を書き終えたら、退職届自体を提出する日とご自身の氏名を記載します。ここで注意していただきたいのが、先ほど書いた退職日とここで記載する提出日は違う日付になるという点です。提出日は、退職届自体を直属の上司もしくは園長に提出した日を指しますので、間違えないよう十分気をつけましょう。

また、記載する氏名については、役職があれば併記する形で記載しておきます。特になければ氏名のみ記載し、実印で捺印をしてください。

3-4.④勤務先の法人名を正式名称と施設長の氏名を記載

最後は勤務先である保育園の正式名称と園長の氏名を記載して終了です。退職届や退職願における法人名は、必ず正式名称でなければなりませんので、愛称や略称で記載しないように注意しましょう。

4.退職届は封筒に入れて提出

退職届を作成後、実際に提出するときは必ず封筒に入れて提出するようにします。また、封筒に書類を入れるときは以下の3つに注意してください。

  • 封筒の表に「退職届」と記載する
  • 裏には自身の氏名と役職があれば役職名を左下に記載する
  • 封をした部分のところに「〆」マークを書く

また、封筒に入れる退職届は三つ折りにして同封するようにしましょう。

4-1.郵送による提出は原則NG

退職届や退職願は、封筒に入れることがマナーですが郵送による提出は原則NGのため避けるようにしてください。必ず直属の上司もしくは園長へ直接手渡すようにしましょう。

郵送による提出は、本部と支部のように事業所が複数に分かれているときは許可される場合もあります。したがって、一旦直属の上司へ提出方法を確認した上で、正しい提出方法を判断するようにしてください。

5.退職届を提出するときは余裕をもって準備しましょう!

今回は退職届を書く前に知っておきたい注意点から実際の書き方、退職願との違いなどを解説しました。繰り返しになりますが、退職届は雇用契約を解除するためのかなり重要な書類です。

したがって、書き方から提出するタイミング、提出の仕方などについては早い段階で知っておき、余裕を持って準備するようにしましょう。特に退職するまでの1ヶ月〜2ヶ月ほどは引き継ぎ業務が加わるため、通常よりも忙しくなることがほとんどです。

そのため、退職届を提出してから円満かつスムーズに処理してもらえるように退職を決めたタイミングからコツコツ準備しておくことが大切でしょう。

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