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終戦記念日を保育で正しく伝える具体的な3つの方法

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日本にはさまざまな祝日や記念日がありますが、その中でも日本人として知っておいたほうが良いとされる記念日の一つが「終戦記念日」です。

しかし、終戦記念日を子どもたちに伝えるときに、どのようにわかりやすく説明すればいいのかわからないと感じる保育士も多いでしょう。また、保育士の中には「終戦記念日の由来や正確な情報を知らない」という方もいます。

そこでこの記事では、そもそも終戦記念日とはどのような日なのかという点から実際に子どもたちへわかりやすく伝えるための方法を解説します。さらに記事の後半では、終戦記念日を子どもたちに意識させるための過ごし方についても触れていきますので、ぜひ参考にしてみてください。

1.そもそも終戦記念日とはいつなのか?

終戦記念日を子どもたちへ正しく伝えるには、教える側が正しい知識を身につけておくことが重要です。

特に保育園にいる子どもたちは、好奇心旺盛の子たちばかりなので「なぜその日が終戦記念日なのか?」や「なぜそのような過ごし方をしなければならないのか?」という点も聞かれる可能性があります。

したがって、保育士側も終戦記念日について正しい知識を身につけておきましょう。

1-1.玉音放送があった「8月15日」が終戦記念日

終戦記念日は、かつて第二次世界大戦を行っている日本が敗戦を認め、天皇が国民へラジオ放送を通して終戦宣言した日のことを指します。

後にこの天皇による終戦宣言を「玉音放送(ぎょくおんほうそう)」と呼ばれるようになりました。玉音放送がなければ、日本人は戦争が終わったことを認識せず、敗戦してしまう状況下でもさらに戦いを長引かせ、より苦しい生活を国民は強いられていたとされています。

現在では、終戦記念日である8月15日にかつての戦争によって亡くなってしまった方を追悼するために「全国戦没者追悼式」が日本政府主催で日本武道館にて開催されるようになりました。

実際に「全国戦没者追悼式」へ参加しない国民は、それぞれの場所で正午から1分間黙とうすることで追悼の儀としています。
参考:8月15日の全国戦没者追悼式について|厚生労働省

2.保育士が終戦記念日を子どもたちに伝える3つの方法

終戦記念日は、世界規模の戦争が関わる記念日であるため、玉音放送をはじめ上記の内容をそのまま伝えてもあまり効果はないでしょう。

そこで保育士が終戦記念日を子どもたちに正しく、かつ正確に伝えるための具体的な方法を3つ紹介します。

2-1.子どもたちにわかる言葉まで噛み砕いて伝える

1つめは、子どもたちにもわかる言葉で伝える方法です。
終戦記念日の解説で述べたような「第二次世界大戦」や「玉音放送」などのキーワードは、大人であればすぐに理解できますが子どもたちにとってはかなり難しい言葉にあたります。

したがって、第二次世界大戦という言葉であれば「国と国同士のとっても大きな戦い」や玉音放送であれば「日本の天皇様が他の国と戦うことをやめると宣言したこと」のように噛み砕いてあげると難しい言葉でも伝わりやすくなるでしょう。

ただし、終戦記念日について正しい知識を伝えることを重視して、必要以上に詳しい内容を伝える必要はありません。なぜなら、あくまでも戦争で亡くなった方を追悼し、戦争が良くないことだというイメージと終戦記念日を意識して今ある平和の大切さを伝えることが重要だからです。

子どもたちが興味を失わず、終戦記念日に対して正しいイメージを持ってもらうことを念頭において話すようにしましょう。

2-2.対話形式で子ども自身に考えさせる

2つめは、保育士が一方的に発信するのではなく、終戦記念日について子ども自身で考えさせる対話形式の方法です。

もともと終戦記念日について少しでも興味がある子どもであれば、保育士が一方的に伝える方法でも十分伝えられるため、あまり問題はないでしょう。しかし、終戦記念日や国民の祝日などについて、そこまで興味もなく人の話をじっと聞くことができな子については対話形式のほうが伝えやすくなる可能性があります。

例えば、以下のような言葉を投げかけながら終戦記念日について興味を引いていくと良いでしょう。
「みんなは日本が昔他の国と戦っていたことは知ってる?」
「今も日本が他の国と戦っていたら今みたいに平和に暮らせるかな?」

このように保育士側から子どもたちに対して、問いを投げかけることで正しい答えは出てこなくても少し自分の頭で考えるようになります。すると、淡々と終戦記念日について説明するよりも興味を持って話を聞けるようになる可能性が高いです。

したがって、保育士側から話をするときは子どもたちに対して、一方通行な伝え方をするのではなく、要所要所で子どもたちへ答えやすい適切な疑問を投げかけられるようになるとかなり伝えやすくなるでしょう。

2-3.終戦記念日に適した過ごし方を行う

3つめは、終戦記念日特有の過ごし方を行うという方法です。

前述している方法は、いずれも正しい知識を子どもたちに伝えるための方法に特化しています。つまり、言葉で教えられただけの知識ということです。

しかし、保育園にいる子どもたちは、刺激ある生活を毎日過ごしているため言葉で教えられた知識を自分の中に落とし込むことはなかなか難しいでしょう。したがって、終戦記念日に行う過ごし方を実際に体験させることで、頭ではなく体で覚えやすくするのがおすすめです。

終戦記念日特有の過ごし方を体験できれば、詳しい内容は知らなくても「終戦記念日は〇〇をする日」という印象を与えることができます。つまり、終戦記念日自体の意味を正しく伝えられなくても子どもたちに「意識させる」ことが重要なのです。

ちなみに終戦記念日における具体的な過ごし方については、次章で詳しく紹介します。

3.終戦記念日を意識させる過ごし方3つ

終戦記念日を意識させる過ごし方3つ

実際に終戦記念日を体験させて意識させる具体的な方法は、大きく3つあります。

  • 平和のシンボルである「鶴」を折る
  • 保育士と子どもたち全員で黙とうする
  • 平和をテーマにしたお絵描きをする

上記すべてを行う必要はありませんが、終戦記念日を子どもたちに意識してもらうにはいずれかを一緒に行ってあげるとかなり効果的でしょう。

3-1.平和のシンボルである「鶴」を折る

日本が終戦を宣言した大きな要因の一つとも言われる原爆によって被曝し、亡くなった子供たちを追悼するために世界各国から捧げられたのが「折り鶴」でした。それほど、折り鶴は平和のシンボルとして根付いており、現在でも年間約1千万羽の折り鶴が広島にある「原爆の子の像」へ送られています。

そのため、平和の象徴である「鶴」を終戦記念日に子どもたちと一緒に折ることは、日本や世界の平和を意識させることのできる効果的な方法と言えるでしょう。また、一つの行事として保育士と子どもたちが協力して千羽鶴を作れると、より目に見える形で体験させることができます。

3-2.保育士と子どもたち全員で黙とうする

先ほども少し述べましたが、戦没者を追悼し平和を祈念する日として「全国戦没者追悼式」を政府主催を行うとされています。
一方で、上記の追悼式へ参加できない国民に対しては以下のようなお願いが記載されているのです。

「国民の皆さま、戦没者に対し、それぞれの職場やご家庭などで正午から1分間の黙とうをお願いいたします。」
引用:8月15日の全国戦没者追悼式について|厚生労働省

したがって、正午から1分間は保育士も含め、子どもたち全員と目を瞑り黙とうを捧げるようにしてみてください。

3-3.平和をテーマにしたお絵描きをする

終戦記念日の本質は、現在の平和を築くために戦った戦没者を追悼することと日本および世界の平和を願う日です。そのため、「自分が思う平和」というテーマでお絵描きをさせるのも良いでしょう。

また、平和をテーマに書いた絵は教室の壁などに一時掲示しておくと、子どもたちが自分以外の作品を見て平和について考える良い機会にもなるという点からもおすすめです。

4.まとめ:終戦記念日の重要性と平和に対する意識を正しく伝えましょう

今回は終戦記念日がそもそもどのような日なのかという点から実際に子どもたちへ保育士が伝えるときの方法を具体的に解説しました。

終戦記念日に限らず、子どもたちへ何かを正しく伝えるときは正確な情報以上に「体験させる」もしくは「考えさせる」ことが重要です。難しい内容をどれだけ噛み砕いて伝えたとしても、子どもたちに浸透させるのは難しいでしょう。

したがって、前述したように平和の象徴である鶴を折ったり、正午から1分間黙とうを捧げる、平和をテーマにしたお絵描きを行うなどさまざまな方法で体験させることが重要です。

また、終戦記念日が日本人にとってどのように重要で、現在平和であることがどれだけ尊いことであるかという点も合わせて子どもたちに伝えられるようにしましょう。

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