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保育士も産休・育休は取れる!取得条件から支援制度まで徹底解説します

保育士は日々さまざまな業務があるため、産休や育休を取れるかどうか不安になることもあるでしょう。

さらに産休や育休を取得できたとしても「スムーズに復職できるのかな?」と考えてしまう人はたくさんいます。

そこで今回は、保育士が産休や育休を取得するときの詳しい条件から産休・育休中に申請できる支援制度まで解説していきます。

この記事では、産休や育休に関する支援制度を知れるだけでなく、産休・育休を取得するポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてください。

1.保育士でも産休・育休は取れる

まず結論として、保育士でも産休・育休は取得可能です。

とくにこの産休・育休という制度は、保育園ごとに決められるものではなく厚生労働省が公表している制度になります。

つまり、取得条件を十分満たしていれば確実に産休と育休は取ることができるのです。

ただ現状は、東京都福祉保健局が公表した「東京都保育士実態調査報告書」によると22.3%もの保育士が妊娠・出産を理由に退職しています。
参考:令和元年東京都保育士実態調査報告書|東京都福祉保健局

これは保育士が保育園側と十分なコミュニケーションが取れていないことやそもそも国が用意している制度を知らないなどが原因になっているのでしょう。

しかし、産休・育休は保育士全員に取得する権利があります。

それぞれの制度の申請条件や内容をしっかりと把握して、産休・育休からスムーズに復職できるように知識として知っておきましょう。

2.産休・育休の制度と取得できる条件

産休と育休の制度は、ほとんど同じようなイメージですが適用される範囲や条件などが少し違います。

2-1.産休

産休は、「産前休業」と「産後休業」を合わせたもので、出産予定日の6週間前から請求することで誰でも利用可能な制度です。

また、双子以上を出産する場合は14週間前に請求することで利用できます。さらに産休を取得すると、出産の翌日から8週間は就業できません。

ただし、産後から6週間以上経過していて医師も承認している場合は、出産した本人が申請することで就業できるようになります。

2-2.育休

育休は、1歳に満たない子どもを育てている労働者が会社に申し出ることで、子どもが1歳になるまでの間で希望する期間や育児のために休業できる制度です。

基本的には子どもが1歳の誕生日を迎える前日までが適用される範囲ですが、例外もあります。

たとえば、子どもが1歳になった後に保育所に入れないなどの状況が続いている場合は、育児休業期間を子どもが1歳6カ月に達する日まで延長することが可能です。

また、上記のような状況以外にも子どもが1歳になる1カ月前までに申請することで、育児休業期間を延ばすこともできます。

ちなみに育児休業を理由に会社側が契約を更新しなかったり、故意に休業期間を延長させることは法律で禁止されているので覚えておきましょう。

2-3.産休・育休の取得条件

ここでは産休と育休の取得条件についてまとめておきます。

先述しましたが、産休は労働基準法によって定められている制度なので、妊娠している女性であれば誰でも取得可能なものです。

つまり、妊娠がわかった時点で保育園側に申請することで取得できます。

一方、育休を取得するには以下の項目をクリアする必要があるので確認しておきましょう。

  • 同一の事業主に引き続き1年以上雇用されていること
  • 子どもの1歳の誕生日以降も引き続き雇用されることが見込まれる
  • 子どもの2歳の誕生日の前々日までに、労働契約の期間が満了している。かつ、契約が更新されないことが明らかでない

参考:あなたも取れる!産休&育休|厚生労働省

したがって、育休を取得するにはこれからも引き続き労働契約が更新されることが必須ということです。

そのため、労働契約の更新がされない状況での育休取得はできません。

また、以下の条件に当てはまっている人は育児休業を取得できないので合わせて確認しておきましょう。

  • 雇用期間が1年未満
  • 1年以内に雇用関係が終了する
  • 1週間の所定労働日数が2日以下
  • 日々雇用されている人(日雇い形態など)

参考:あなたも取れる!産休&育休|厚生労働省

ちなみに上記の条件以外にも保育園独自の条件がある場合もあるので、育児休業制度を利用するときは就業規則も確認しておくといいですね。

3.産休・育休中に申請できる4つの経済的支援制度

産休・育休中に申請できる4つの経済的支援制度

産休や育休を取得するときに1番不安になるのが、産休・育休中の金銭的不安ですよね。そこで産休・育休中に利用できる支援制度を4つ紹介します。

いずれも申請をしないと利用できない制度なので、利用できる制度はしっかりと使っていきましょう。

3-1.育児休業給付

育児休業給付は、育児休業を開始してから180日目まで育児休業開始前の賃金の67%を受給できる制度です。また、181日目以降の支給割合は50%になって支給されます。

ちなみに支給される金額には上限額と下限額が設けられており、1ヶ月あたりの上限額は286,023円、下限額は46,431円です。
参考:育児休業給付金の支給率を引き上げます|厚生労働省

3-2.育児休業中の社会保険料の免除

育児休業中の社会保険料の免除は、保育園側が年金事務所または健康保険組合に申出をすることによって適用される制度です。

適用されれば、育児休業などをしている間は被保険者負担分と事業主負担分ともに免除されます。

3-3.産前・産後休業期間中の社会保険料の免除

先ほど解説した「育児休業中の社会保険料の免除」と同様に産前・産後休業中も厚生年金や健康保険料の免除などが行われる制度です。

3-4.出産手当金

出産手当金は、産前42日から産後56日までの間、欠勤1日あたり健康保険から賃金の3分の2相当の金額が支給されます。

ちなみに上記4つの支援制度はあくまで国が用意している制度なので、保育園が独自で定めている制度のほうが法律よりも上回っていたりすることも十分あるでしょう。

したがって、支援制度を利用するときはあらかじめ職場の上司に相談しておくと良いかもしれません。

4.産休後に利用できる制度

産休や育休中も大事ですが、休業期間を終えて復職に向けて準備することも同じくらい重要ですよね。

とくに最近では、産休を取得したもののスムーズに復職できずに退職してしまった…という方も珍しくありません。

ですが、国は産休中だけでなく復職への支援制度もしっかりと用意しています。

産休中の経済的支援制度と同様に利用できものは積極的に利用していきましょう。

4-1.育児時間

育児時間の請求は、生後1年未満の子どもを育てる女性が対象となっており、1日2回各30分間の育児時間を請求できる制度です。

4-2.休日労働の制限

産休中と同様に産後1年を経過していない女性については、妊娠中と同様に休日労働をさせることができません。

ちなみにこの休日労働の制限は、労働基準法で定められていることなので人手不足など事業者側の理由で就業させることも禁止されています。

4-3.母性健康管理措置

産後1年未満の女性は、医師から指示があったとき健康検査に必要な時間の確保を申し出ることが可能です。

したがって、健康検査で医師から指導を受けた場合は、必要な措置を受けることができます。

4-4.短時間勤務制度

短時間勤務制度は、一定の条件を満たす3歳未満の子どもを育てる労働者のために設けられた制度です。

ほとんどの保育園は8時間労働が基本となりますが、短時間勤務制度を適用した場合は原則として1日6時間労働に短縮されます。

4-5.所定外労働の制限

短時間勤務制限と同様に3歳未満の子どもを育てる労働者から所定外労働の制限を請求された場合、残業などの所定外労働をさせることができなくなります。

4-6.子の看護休暇

小学校へ入学する前の子どもを育てる保育士は、保育園へ申し出ることで年次有給休暇とは別に「1年につき5日間」、病気や怪我をした子どもの看護、予防接種および健康診断のために休暇を取得することができる制度です。

また、看護休暇は育てている子どもの人数によって異なり、1人であれば1年に5日間、2人以上であれば1年で10日間の休暇を取得できます。

4-7.時間外労働・深夜業の制限

時間外労働と深夜業の制限は、1ヶ月あたり24時間、1年で150時間を超える労働をさせてはならないという制度です。

ちなみに午後10時から午前5時までの深夜業については、労働させてはいけないと定められています。

保育園の場合は、あまり深夜業をすることは少ないかと思いますが、もし深夜業の時間帯で就業している場合は上司に相談をしておきましょう。

5.保育士が産休・育休を申請するまでの手順

保育士であってもさまざまな制度を利用できることがわかったところで、実際に産休・育休を申請するまでの手順を解説していきます。

難しい手順などは一切ありませんので、以下の流れに沿って申請をしてみてください。

5-1.園長もしくは施設長へ相談する

産休や育休を申請するためには、園長先生または施設長へ相談するところからスタートです。

とくに産休・育休の制度は労働基準法でさまざまな制度が定められていますが、産休や育休を取得したい本人が申請をしないと取得はできません。

さらに相談するときは、吐き気やつわりなど妊娠初期の症状が出やすくなるので、業務の引き継ぎなども考慮してできるだけ早い段階で相談しましょう。

5-2.必要書類を記入し申請する

産休の場合は、出産予定日から数えて6週間前から申請できます。その際に必ず「産前産後休業取得者申出書」を記入して提出することを忘れずに行いましょう。

また、育休については先ほど述べた条件を満たした上で、園長または施設長へ申請すれば取得可能です。

ちなみに記入する書類は、産休や育休をスムーズに申請するためにあらかじめ用意しておくことをおすすめします。

5-3.職員および保護者へ挨拶し、業務の引き継ぎを行う

園長または施設長へ相談・報告したあとは、一緒に働いている保育士や保護者にも周知および挨拶をしましょう。

場合によっては「挨拶文」などを書くこともありますが、口頭・文書問わず以下の内容は必ず伝えるようにしてください。

  • 産休に入る日付(具体的な日付)
  • 復帰予定日

周りへの周知・挨拶が終わったら業務の引き継ぎを行っていきます。

とくに産休や育休は、長い期間職場を離れることになるので普段の業務に支障が出ないよう丁寧に引き継ぎをするようにしましょう。

6.安心して産休・育休を取得する4つのポイント

安心して産休・育休を取得する4つのポイント

最後に安心して産休・育休を取得するためのポイントを紹介します。

意識すべき点は以下の4つです。

  • 公立保育園に勤務する
  • できるだけ早い段階で報告・相談する
  • 日頃から職員や保護者との信頼関係を築いておく
  • 利用できる制度をしっかり把握しておく

それではそれぞれのポイントをもう少し詳しく解説していきます。

6-1.公立保育園に勤務する

まず1つめは、公立保育園に勤務することです。

公立保育園で勤務する保育士は、公務員になるため私立保育園と比べて十分な福利厚生を受けることができます。

たとえば、東京都の公立保育園で公務員として勤務する場合、「妊娠出産休暇」や「妊娠症状対応休暇」、「出産支援休暇」など安心して出産・子育てができるように配慮されているのです。

したがって、将来的に産休や育休を安心して取得したいと考えているのであれば、公立保育園の勤務はとても魅力的と言えるでしょう。

また、すでに私立保育園で勤務している人の場合は、改めて勤務している保育園の福利厚生がどのようになっているのかを確認しておくのも大切です。

6-2.できる限り早い段階で報告・相談する

2つめのポイントは、できるだけ早い段階で報告および相談をすることです。

先ほども述べましたが、産休や育休制度を利用すると約3ヶ月〜4ヶ月ほどは職場から離れることになります。

そのため、いきなり産休や育休を取得することを報告してしまっては、手続きがスムーズできなかったり引き継ぎ業務を十分にできないことも考えられるのです。

したがって、妊娠が判明し産休および育休を取得する予定がわかった段階で、園長または施設長へ相談しておくようにしましょう。

また、職員だけでなく保護者への挨拶なども行うことで、産休に入ったことによる保護者や園児の不安を取り除くことも可能です。

つまり、産休や育休を取得する権利は当然保育士にもありますが、保育園全体や保護者への影響も考慮して申請することが大切と言えるでしょう。

6-3.日頃から職員や保護者との信頼関係を築いておく

産休や育休を取得することで、普段は他の時間で勤務している保育士が業務を代わってくれることもあります。

さらに職員や保護者と十分にコミュニケーションが取れていないと、産休や育休を取得したことで不安に感じさせてしまう可能性も十分にあるでしょう。

したがって、普段から一緒に働く職員や送迎などで顔を合わせる保護者と積極的にコミュニケーションをとって信頼関係を築いておくこと重要です。

また、日頃からコミュニケーションをとっておくことで、復職するときもスムーズに復帰できます。

ちなみに復職後のハラスメントや不当な扱いをすることは「違法」で、解雇などもできません。

そのため、産休中や育休中は不安になるかもしれませんが、国が定めた制度をしっかり活用して子育てと体調回復に専念するようにしましょう。

6-4.利用できる制度をしっかりと把握しておく

4つめのポイントは、国が用意している制度を十分に把握して利用できるものは積極的に利用することです。

ほとんどの制度は自動的に受けられるものではなく「申告制」なので、利用できる制度を知らないと損をしてしまいます。

さらに産休中だけでなく、産休後に利用できる制度もたくさんあるので安心して復職・子育てができるように状況に合わせた支援制度を利用しましょう。

とくに先述した産休・育休中に利用できる以下4つの経済的支援制度は、必ず申請するようにしてください。

  • 育児休業給付
  • 育児休業期間中の社会保険料の免除
  • 産前・産後休業期間中の社会保険料の免除
  • 出産手当金

たくさんの制度があって混乱するかもしれませんが、効果的に利用できれば不安な気持ちを抱えることなく出産や子育てができますよ。

7.まとめ:産休・育休から職場復帰までのシミュレーションをしておこう!

今回は産休・育休を保育士が取得できるのかどうかから実際に産休・育休を取得してから職場復帰するまでのポイントを解説しました。

とてもたくさんの制度があり、どの制度を申請すればいいのかわからなくなってしまうこともあるでしょう。

そのため、早い段階で産休や育休を申請する方法や必要書類、職場復帰までにするべきこと、利用する制度など細かい部分までシミュレーションをしておくのがおすすめです。

また、最近ではマタニティハラスメントや産休・育休による不当な扱いを受けたことで退職してしまったという話もあるので、とても不安な気持ちになるかもしれません。

ですが、本文でも述べましたが今回紹介した制度はすべて労働基準法で定められているものです。

したがって、もし産休や育休を理由とした解雇やハラスメントがあった場合は違法になるので、産休や育休の取得は保育士であっても問題なく取れます。

これから子育てと仕事の両立を考えている保育士は、今回は解説した産休・育休の制度を十分に理解したうえで正しく利用することが大切ですね。

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